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December 29, 2018

賽は振られたのだ――

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暮れも押し迫った28日―
午前は、クレオ西にて今年最後のBody Training-
それから九条へ移動して、馴染みの茶店でLunch Time-
不動産屋U君との約束は午後2時だった。
新しい小屋は-港区の八幡屋商店街へ――
その契約のためだった。
賽は振られたのだ――もう後戻りは、ない。

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そして、今夜はコレだ--
<2018 Goog-by Performance>
私たちの出番は、19:50~20:20
ズンと愉しんでイタダキマス!

―今月の購入本-2015年05月
201505
◇高橋洋一「ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める!」 あさ出版
◇NHK<メルトダウン>取材班「福島第一原発事故 7つの謎」 講談社現代新書

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December 28, 2018

<南京事件―大虐殺>の虚実――

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堀田善衛の「時間」にはじまり
辺見庸の「1*9*3*7-イクミナ-」、石川達三の「生きている兵隊」
さらには「南京事件―日本人48人の証言」と
このところ<南京事件>絡みの書に明け暮れていたのだが……

<南京事件―大虐殺>の虚実――

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1937年7月7日夜半から8日早朝にかけて、北京郊外盧溝橋付近で日本の中国駐屯軍の演習中に中国軍陣地から数発の発砲があったことから、日中両軍の武力衝突となる騒ぎとなった。―<盧溝橋事件>
この報を受けた近衛内閣は、当初は事件不拡大の方針で臨み、現地の日中両軍でもすぐに停戦協定が成立したが、陸軍や政府部内の強硬派の意見に押されて方針転換、日中の全面戦争へと突入していくのである。
8月には上海に大軍を派遣―<第2次上海事変>
9月、中国では第2次国共合作が成立し抗日民族統一戦線が結成され、戦線は拡大。
11月、日本軍の杭州湾上陸により、背後を衝かれた中国軍は、上海より首都南京方面へと潰走していく。
12月1日、参謀本部南京攻略の命令が下り、7.8万に達する日本軍が南京を目指した。
8日には南京を包囲、9日には中国に無血開城を勧告するも、中国軍はこれに応じず、
10日、日本軍は南京城の光華門に突入、激しい戦闘となるが、
12日の夜、敗色濃厚となった中国軍では撤退命令が下された。
13日、城内に進んだ日本軍は中国軍を掃討していく。掃討戦は16日まで続き、
17日には日本軍司令官松井石根大将を先頭として入城式が行われ、翌日には慰霊祭が催された。
その後、日本軍の主要部隊は上海や杭州へと戻り、1月下旬まで残された部隊が南京の治安警備にあたった。

南京陥落の昭和12年12月――そこで何が起こったのか
戦後の東京裁判では、
日本軍が南京に入った12月13日から1月下旬まで、
暴行、略奪、強姦、放火が繰り返され、虐殺された被害者は10万人とも20万人とも言われ、
司令官松井大将被告は絞首刑となった。
また、戦後の中国で行われた戦犯裁判「南京法廷」では、
「確定せる犠牲者は既に30万に達し、この外なおまだ確証を得ざる者20万人を下らない」とされ、
第6師団司令官谷寿夫被告や、仲間の仇と百人斬りを競い合ったという少尉二人など、計5名が処刑されている。

―今月の購入本―2015年03 & 04月

201503
◇雑誌「芸術新潮―2015年02月号」新潮社
◇水野和夫「資本主義の終焉と歴史の危機」 集英社新書
◇橋下 徹「最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術」日本文芸社
◇雑誌「新潮45―2015年05月号」新潮社


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December 24, 2018

洗え、洗え、垢―、汚れ―、乞食根性――

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巷はクリスマスだというのに
<大阪府知事と市長、辞職へ――統一選でダブル選か>と、
バカな見出しがおどる――
奴らの任期は来年の11月.12月だから、
4月選挙から半年あまりでまたもダブル選となる、って訳だ。
とっくに死んだ筈の「都構想、恋しや、愛しや」とばかり、
まったく恥も外聞もない、強権野郎たちだ。
なにがなんでもと、そっちがその気なら、
都構想と心中させてやろうじゃないか――

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ストップ、ザ・都構想   ――2015.04.29
ストップ、ザ・橋下維新
私は、大阪市の解体に反対です。
大阪市が、消えてしまう、なくなってしまうなんて、とんでもない。
ダメ、ダメです、都構想なんて。
この大阪はずっと昔から、大阪市あっての大阪。
大阪市をなくして、五つの特別区に、なんて言いますが、
特別区って、市町村以下、
全国に一七一八の市町村、それ以下の権限しかないのが、特別区、東京23区です。
私たち市民の自治権、権限を奪ってしまうのが、都構想の正体。
二重行政をなくす、とも言ってますが、
特別区と大阪府、そのあいだに、一部事務組合?
だったら、三重行政になってしまう。
市町村以下の権限しかない、区長や区議会を作っても、
肝心かなめの事は、そこでは決まらない。
私たちの税金も、どこかへ吸い上げ、使われる。
おまけに、東京都のように、「都」にはなれない、都構想
まるでインチキ、ペテン、見かけ倒しの、都構想。
インチキ、ペテン、市民騙しの、橋下維新。
だから、反対。絶対、反対。
みんなで、反対しなければなりません。
これほどに、心ある大阪市民を、
不安と不信に落とし込む、後戻りも利かない住民投票。
だから、反対。絶対、反対。
みんなで、反対しなければなりません。

―今月の購入本―2015年02月
201502
◇ドストエフスキー全集「作家の日記 全3冊-第17.18.19巻」 新潮社
◇大岡昇平「二つの同時代史」 岩波現代文庫

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December 22, 2018

世に捨てられた自分をみつめている……

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<殺.掠.姦>―1937年12月―

南京を占領した大日本帝国軍は暴虐のかぎりを尽した――
<南京大虐殺事件>を、中国人知識人の視点から手記のかたちで綴った、
堀田善衛―1955年初版刊行―渾身の問題作―「時間」を読了。

1945年5月、武田泰淳とともに南京に旅した堀田善衛は、
夕陽をあびて紫や金色に照り映える紫金山をのぞみつつ、
<到底筆にも口にも出来ない蛮行―南京大虐殺>―
「いつかはコレを書かねばならないであろうという、不吉な予感にとらわれた……」と、
自身あとがきで記している。

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それにしても「時間」というタイトル……
断絶された過去の川と、現在の川を結ぶこと――「悪夢に包囲された世界=南京にも、人間の世界全部に通ずる時間が存在していたのだ」と、堀田は言う。
或いは「人間の時間、歴史の時間が濃度を増し、流れを速めて、他の国の異質な時間が侵入衝突してきて、瞬時に愛する者たちとの永訣を強いる……」とも。

とまれ、「古代ギリシアでは、過去と現在が前方にあるものであり、したがって見ることができるものであり、
見ることのできない未来は、背後にあるものである、と考えられていた」――という。
ホメロスの「オディッセイ」の訳注を指して、「これをもう少し敷衍すれば、われわれはすべて背中から未来へ入っていく、ということになるだろう」――と。
然れば、
未来は背後=過去にあるのだから、可視的過去と現在の実相を見抜いてこそ、不可視の未来のイメージを掴むことができる――という訳だ。

―今月の購入本―2015年01月
201501
◇ドストエフスキー「地下室の手記」 新潮文庫
◇李 英和「朝鮮総連と収容所共和国」 小学館文庫

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December 21, 2018

ゆかり版<二上山夢験-ふたかみやまゆめのあらわれ>

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ゆかり版<二上山夢験-ふたかみやまゆめのあらわれ>ご案内

堺市日置荘にある「心療café.chachette」にて
名古屋からの神原ゆかりさんを迎えて出演者揃い踏み
しっかりと合わせ稽古をしてきたよ~

詳しくは此方を参照――https://www.facebook.com/shihohkan.TH/


2014.12―今月の購入本

201412
◇雑誌「文藝春秋 2015年01月号」
◇黒井文太郎「イスラム国の正体」ベストセラーズ新書
◇雑誌「Newsweek-日本版 2014年10/21号-「イスラム国」の誘惑」
◇井手英策「日本財政 転換の指針」 岩波新書
◇中山智香子「経済ジェノサイド: フリードマンと世界経済の半世紀」 平凡社新書
◇レイモン・ラディゲ「新訳 肉体の悪魔」アーティストハウス
◇川崎 修「ハンナ・アレント」 講談社学術文庫
◇イヴァン ツァンカル「慈悲の聖母病棟」成文社
◇津田左右吉「建国の事情と万世一系の思想」 Kindle版

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December 19, 2018

<拡大成長>から<縮小成熟>へ

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世界経済の<拡大成長>から<縮小成熟>への移行は可能か?

先ずは表1を見られよ、各国富裕層における富の集中ぶりが凄まじい。

世界の経済<拡大成長>主義は、資源の争奪や浪費、弱者搾取による際限なき貧富の格差、さらには文化的退廃を増すばかりだが、
世界の富の半分がすでに1㌫の富裕層に握られているという事態に到っては、
まさに世も末、末期的症状であり、
このままでは、人の世に展望はない、と断じざるを得ないだろう。
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そして線グラフのほうは、国連による世界人口予測だが、
ここでは2100年までを、赤.黄.緑の三通りの予測を示している。
ひたすらうなぎ上りで、2100年には140億に達するのを、赤色に
2080年頃の92.3億を頂点に、その後やや減少気味となるのを、黄色に
2040年頃の75.6億を頂点に、その後はぐんと減少曲線を描くのを、緑色に
と図示しているが、
万国共通の信号の如く、緑色に進むべし、という訳だろうが
そうでなければ、世界は破滅、ただ壊れゆくしかない。

―今月の購入本-2014年11月
201411_2
◇白洲次郎「プリンシプルのない日本」 新潮文庫
◇小林峻一「闇の男―野坂参三の百年」文藝春秋
◇マーヴィン・ピーク「タイタス・グローン―ゴーメンガーストⅢ部作①」 創元推理文庫
◇マーヴィン・ピーク「ゴーメンガースト―ゴーメンガーストⅢ部作②」 創元推理文庫
◇マーヴィン・ピーク「タイタス・アローン―ゴーメンガーストⅢ部作③」 創元推理文庫
◇村瀬 学「自閉症―これまでの見解に異議あり!」 ちくま新書
◇村瀬 学「『銀河鉄道の夜』とは何か」大和書房
◇久保 亨「国家と秘密 隠される公文書」 集英社新書
◇中原中也.訳「ランボオ詩集≪学校時代の詩≫」 Kindle版
◇小泉英明「育つ・学ぶ・癒す―脳図鑑21」工作舎
◇三枝博音「日本の思想文化」 中公文庫
◇新倉俊一「詩人たちの世紀―西脇順三郎とエズラ・パウンド」みすず書房

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December 18, 2018

演技における<ニュートラル・ポイント>

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人にはそれぞれ「心のニュートラル・ポイント」とでもいうべきものがある
謂わば心身のゼロ状態に近いもの、自然にある状態の如きもの

ならば、役を演ずるという表象においても
演技における<ニュートラル・ポイント>がなければなるまい
それはほんの瞬間、垣間見られるようなものであるとしてもだ

役としての、情感や思念を追うあまり
どこまでもドロドロと厚く塗り込められては、ただの凝り型
そこに立ち顕れるのは、硬ばった大仰なる虚妄の世界でしかない

<ニュートラル・ポイント>なしに、
役の、生命のダイナミズムなど、現前する筈はないのだ

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―今月の購入本- 2014年10月

◇太宰 治「惜別」 Kindle版
◇イザベル・アジャーニ.他「カミーユ・クローデル」DVD
◇魯迅「阿Q正伝・藤野先生」 講談社文芸文庫
◇長岡輝子「老いてなお、こころ愉しく美しく」草思社
◇鈴木美代子「長岡輝子の四姉妹―美しい年の重ね方」草思社
◇ガストン・バシュラール「瞬間と持続」紀伊国屋書店
◇W.ユージン・スミス.他「写真集 水俣」三一書房
◇会田雄次「アーロン収容所」 中公文庫
◇三好 徹「チェ・ゲバラ伝―増補版」文春文庫
◇佐藤幹夫「十七歳の自閉症裁判―寝屋川事件の遺したもの」 岩波現代文庫
◇近藤 誠「患者よ、がんと闘うな」 文春文庫
◇近藤 誠「がん放置療法のすすめ―患者150人の証言」 文春新書
◇近藤 誠「抗がん剤だけはやめなさい」 文春文庫

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December 16, 2018

エリクソンの心理社会的発達段階

<アイデンティティ-identity-自己同一性>の概念を生み出したエリクソン-Erik Homburger Erikson-が、
この概念を基軸として8段階からなる自我の心理社会的発達段階を考察したのが下図である。

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<心-こころ-凝ること> -08/11/2005記

異常と呼ばれ、病める心というものが、正常な健やかな心と思われているものと、どれほどの隔たりがあるのか、あるいはどんな壁に隔てられているのかということについて、精神病理など門外漢の私などには言うべきほどのことはなにもないのだが、ただ、自分のまだ幼い子どものその成長のなかで、時に垣間見せられる不可解な無意識の反応や挙動なりを考えてみると、正常と異常の心的領域のあいだには、本来比較的容易に往来可能な相互浸透的な帯状ともなった領域があるのではないかなどと思わされるのである。

人はだれでも無意識の裡に閉じ込められた異常な反応なり挙動が、自身に降りかかった出来事の緊迫性のなかで突然顕わになることは、稀にだとしてもありうるだろう。
私自身にだって、長い人生のなかで、少なくとも「我れを失った-心的危機状態」に陥ったことは、幾度かあったように思う。その状態を脱してのちに、アイデンティティの危機とはこういうものだったか、と思い返されたりしたものである。

心-こころ-とは、意識も無意識も含めてだが、凝る-こる-に通じているものだろう。
白川静の常用字解によれば、心という字は象形文字であり、心臓の形をあらわしている。
さらに和語としての「こころ」は元来「凝り固まるところ」の意味である。
ならば、心-凝り固まるところ-のその凝り型が過ぎたれば、異常ともみえようし、病めるともみえよう。
その逆に、凝り型が少なければ溶けるに似て心あらずとなり、これまた異常とも病める心ともなる。
その心-こころ-の凝り型において、個々に顕れるありようはそれぞれ固有の刻印を帯びていて、万能の物差しなどある筈もなく、つねに手探りで他者の心へと向かわねばならないのだ。

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―今月の購入本-2014年09月
◇三木 清「人生論ノート」 Kindle版
◇雑誌「DAYS JAPAN」2014年10月号
◇フィリップ.ヒル「ラカン」 ちくま学芸文庫
◇大矢鞆音「田中一村作品集―増補改訂版」NHK出版
◇南日本新聞社.編「アダンの画帖―田中一村伝」小学館
◇滝本太郎.他「異議あり!―<奇跡の詩人>」同時代社


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ユング-Carl Gustav Jung-のライフサイクル論

ユング-Carl Gustav Jung-の言葉
「私の一生は、無意識の自己実現の物語である」
「世界を創造するのは神ではなく、この私であり、
<私>の意識化という創造行為によって初めて、世界は客観的に存在するものとなるのである」
「すべての人間は
生まれながらの心理的な力-psychological force-を無意識に共有する-集合的無意識-。
これを「元型-archetypes」と名づけた。
異文化間の神話に見られる類似性から、このような普遍的な原型が存在することを明らかにできると考え、この元型が表現された一つの形態が神話だ」

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<ユングのライフサイクル論>
ユングは、人の一生を一日の太陽の進行に擬え
40歳を人生の正午と呼び
人生を日の出から日没までの4つの時期に分けた。
<少年期>-<成人前期>-<中年>-<老人>であり
それぞれの境に<転換期>の存することを示した。

私自身を振り返れば――
19歳にして、演劇へ、舞踊へと、表現者たらん、創造者たらんと走りだし
その双つ道は37~8歳にて大輪のひとつ花を咲かせ、まさに黄金期を迎えたものの
43歳にして大いなる挫折に遭い、なにもかも喪失
転換期というより、ゼロからの生き直しとなった
三度目の転期とすべきは、6年前の小屋づくり<座・九条>を起点と見做すか
或いは、現在取り組みつつある、新しい小屋のスタートとなるべしか……

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―今月の購入本-2014年08月
◇ミヒャエル・エンデ「鏡のなかの鏡―迷宮」岩波書店
◇東田直樹「跳びはねる思考―会話のできない自閉症の僕が考えていること」イースト・プレス
◇東田直樹「あるがままに自閉症です」エスコアール
◇萩原延壽「旅立ち <遠い崖>1 アーネスト・サトウ日記抄」 朝日文庫
◇萩原延壽「薩英戦争 <遠い崖>2 アーネスト・サトウ日記抄」 朝日文庫
◇萩原延壽「英国策論 <遠い崖>3 アーネスト・サトウ日記抄」 朝日文庫
◇佐野眞一「甘粕正彦―乱心の曠野」新潮社
◇広瀬 隆「赤い楯―ロスチャイルドの謎〈Ⅰ〉」 集英社文庫
◇広瀬 隆「赤い楯―ロスチャイルドの謎〈Ⅱ〉」 集英社文庫
◇広瀬 隆「赤い楯―ロスチャイルドの謎〈Ⅲ〉」 集英社文庫
◇広瀬 隆「赤い楯―ロスチャイルドの謎〈Ⅳ〉」 集英社文庫
◇レスリー・チャン.他「さらば、わが愛―覇王別姫」 DVD
◇横山三四郎「ロスチャイルド家」 講談社現代新書

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December 14, 2018

ラオスの民法成立と<JICA>

-日々余話-ラオスの民法成立と<JICA>

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今日の毎日新聞朝刊の3面<金言>欄で
「ラオスで民法成立」との見出しで西川恵氏が記す-以下引用
ラオスで日本が起草に関わった民法法案が同国の国会に上程されたと、先月23日のこの欄で紹介した。
今月5.6の両日審議が行われ、成立した。
国際協力機構(JICA)が同国の法整備支援に関わって20年。大きな成果に結実した。
この民法は官報に掲載され、周知期間を置いて2020年春ごろ施行される見込み。途上国でJICAが起草に関わった民法はベトナム、カンボジア、ネパールに続き4カ国目となる。

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たまたま来日中のラオス司法省のプンサワット副大臣に成立翌日話を聞いた。
「大変うれしい。日本の支援が他国と違うのは、他の国は専門家を短期だけ派遣するが、日本は首都ピエンチャンに常駐させ、ラオスの事情を深く理解してアドバイスしてくれました。両国合作の民放です。」
社会主義国のラオスが市場経済体制へ移行したのは1980年代後半。以来多くの支援国が市場経済に必要とされる契約法、所有権法、担保法など個別の法律整備に携わった。
JICAが98年に初めて同国の法整備に関わった当時、そうした個別の法律が相互の整合性を欠いて存在していた。
JICAは民法の教科書や問題集を作り、ラオスの法曹界関係者と議論しながら中核人材を育ててきた。
12年、同国政府から民法典の起草を依頼された。なぜ日本だったのか。
現地駐在の専門家、入江克典(弁護士)は「ラオスに寄り添い、細かいところまで同国の主体性を尊重して指導するやり方に『日本に任せよう』となつたようです」と語る。
日本が育てた中核人材33人と日本人専門家2人の起草グループが結成された。ラオス側の案に日本側がコメントし、条文が実情に合っているか一緒に確認し、条文同士の整合性を図り文言修正を行い、双方の緊密なキャッチボールで起草は進んだ。
こうして個別法の時は整合性を欠いた所有権法、家族法、契約内外債務法、相続法などを一貫性あるものにして束ねた<630条の民法典>が完成した。-後略- と。

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今月の購入本-2014年06 & 07月
◇小森陽一「橋下<維新の会>の手口を読み解く―競争、統制、自己責任」新日本出版社
◇石牟礼道子「苦海浄土-新装版」講談社文庫
◇マリオ・フラッティ「フラッティ戯曲集」未来社
◇宮本哲也「賢くなるパズル-数字ブロック 中級」学研プラス
◇宮本哲也「賢くなるパズル-四則 中級」学研プラス
◇高橋 治「純情無頼―小説阪東妻三郎」 文春文庫
◇清水 徹 & 出口裕弘「バタイユの世界」青土社

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December 13, 2018

今日は正月事始めの煤払いとや

そういえば夕刻のTVニュースで
何処の寺だったか、煤払いの模様が紹介されていたが
しかし、我が身はといえば
今日と明日の二日は、何方様の思し召しか
煤払いどころか、自由も利かぬ缶詰状態にて
ああ、やるせなや、やるせなや…

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―今月の購入本-2014年05月

◇ピーター・オトゥール「アラビアのロレンス-完全版」 DVD
◇山本昌代「文七殺し」 新潮文庫
◇山本昌代「江戸役者異聞」河出書房新社
◇杉浦日向子「百物語」 新潮文庫
◇森 鴎外「百物語」 Kindle版
◇中井正一「絵画の不安」Kindle版
◇中井正一「現代美学の危機と映画理論」Kindle版
◇中井正一「リズムの構造」Kindle版
◇中井正一「芸術の人間学的考察」Kindle版
◇中井正一「<見ること>の意味」Kindle版
◇北村透谷「内部生命論」Kindle版
◇北村透谷「北村透谷詩集」Kindle版
◇D.スペンダー「フェミニスト群像」勁草書房
◇杉浦日向子「百日紅 (上)」 ちくま文庫
◇杉浦日向子「百日紅 (下)」 ちくま文庫
◇篠原 匡「神山プロジェクト-未来の働き方を実験する」日経BP社
◇九鬼周造「<いき>の構造」Kindle版
◇吉川英治「三国志/私本太平記/鳴門秘帖/宮本武蔵 全巻」Kindle版
◇石原莞爾「最終戦争論・戦争史大観」Kindle版
◇中島 敦「山月記」Kindle版
◇坂口安吾「桜の森の満開の下」Kindle版
◇夏目漱石「夢十夜」Kindle版

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<肥後浪曲>から<肥後琵琶>へ――

小沢昭一が自身の足で集めた労作「日本の放浪芸」は
’71年から’77年にかけて全4部作として順次発売されたという
然れば、私が全集を買い求め、ひととおり聴いていたのは’80年頃だろう。
そのなかで格別に心に留まったのが山鹿良之の琵琶弾き語りの世界であった。

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但し、今でこそ山鹿良之と言えば<肥後琵琶>とされているが、
当時の放浪芸シリーズでは<肥後浪曲>と紹介されていたと記憶する。
三味線ではなく、琵琶による弾き語り、であったにも拘わらずだ。
この芸を見すぎ世すぎとして生きてきた山鹿自身
戦中から戦後における浪曲の全盛期にあっては
そう言わざるを得なかっただろうし、世情にもそれが相応しかったのだろう。
<肥後浪曲>から<肥後琵琶>への呼称の変移は
「放浪芸」の収録.紹介に端を発してか
山鹿良之の琵琶弾き語り芸が、好事家にひろまり世間の注目を集めてきたからだ。

意外にも-
2007年に発売されたというCD3枚組の「肥後の琵琶弾き 山鹿良之の世界」と
「日本の放浪芸」に収録されている曲はすべて異なっている。
解説書に紹介されている各曲の収録時期を見て合点がいったが
「道成寺」のみが’89年で、他の曲は、古くは’63年、他はすべて70年代前半だ。
となれば「放浪芸」収録の時期とほとんど同じ頃だということ。
同じ曲を収録する訳にはいくまい。

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2014.04―今月の購入本
◇島田清次郎「地上・地に潜むもの」Kindle版
◇杉田明子「中高生のための「かたづけ」の本」岩波ジュニア新書
◇多田富雄「落葉隻語/ことばのかたみ」青土社
◇石牟礼道子&多田富雄「言魂」藤原書店
◇ロジャー・パルバース「驚くべき日本語」集英社
◇雑誌「中央公論-独善中国の命脈/一党支配はいつまで続く」2014年05月号」
◇宮崎 勇「証言・戦後日本経済/政策形成の現場から」岩波書店
◇井口和基「ニコラ・テスラが本当に伝えたかった宇宙の超しくみ <上>」ヒカルランド
◇尾崎放哉「入庵雑記」Kindle版
◇尾崎放哉「北朗来庵」Kindle版
◇尾崎放哉「海」Kindle版
◇尾崎放哉「石」Kindle版
◇尾崎放哉「俺の記」Kindle版
◇新藤兼人「女の一生―杉村春子の生涯」岩波書店


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December 12, 2018

きょうでおわかれなんて唄にしかならないのです

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きのう おあいしたんでしたね …たしか
…ええ そうでした 
…きょうはおわかれですね …じゃ さよなら
…いや ちょっと まってください
…きょう さよならするんですから きのう あったことは だれにも秘密にしときましょう
…できれば なかったことに
…だって さよならなんて 照れちゃうでしょ なんとなく おおげさで …うそみたいに ドラマティック
…そんなものじゃありませんよ きのうおあいしたことよりも きょうおわかれするほうが あつかいが大きくなるってのは
…いやなんですよ ぼくは …不公平ってものですよ ね
…朝 おはよう っていって 夕方に さよなら
…これは いいんですよ あしたまたおはようっていえるとおもっているし …たいてい やっぱり そうなるし
…だから あしたになって おはようっていえなかったら …これは こまるんですよ 肩すかしくったようで …たまんなく やりきれなくて
…こんな日は きまって 風邪ひくんです …風邪なんかひいたら つまんないですよ
…ほんと え ええ だから あったんですよ たしかに きのう そう
…ええ きのう 
…でもね ないしょにしときましょう 秘密に …あなたと わたしの 
…だって ね おかしいですよ やっぱり 
そう そうですよ なかったんですよ …なかった なかった 
あわ…なかった …そういうことに 
ええ …なかったことに

1974年4月に、
私は「劇団アカデミー演劇研究所」に身体表現の講師として就き、
以後81年3月まで7年間務めた。
毎年3月には一年間の課程を卆えた若い人たちを見送ってきたわけだが、
その贈る詞として綴ったのが先の一文だ。
1977年3月だったから、私にとっては3年目に迎えた生徒たちだった。
題は「きょうでおわかれなんて唄にしかならないのです」と冠した。

201403

―今月の購入本-2014年03月

◇別冊太陽「速水御舟―日本画を「破壊」する/日本のこころ-161」平凡社
◇夢野久作「押絵の奇蹟」Kindle版
◇秋元松代「かさぶた式部考・常陸坊海尊」河出書房新社
◇夢野久作「ドグラ・マグラ」Kindle版
◇雑誌「Newton/2014年04月号」ニュートンプレス
◇CD「日本の音楽」ビクター
◇CD「浪曲さわり集 ベスト」キングレコード
◇アントナン・アルトー「神の裁きと訣別するため」 河出文庫


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December 11, 2018

ブクログの書棚を覗いてみた

もう二週間余り、まったく読書から遠ざかっている
かなりの消耗戦が続いているからだ
ひょいと気分を変えてブクログを覗いてみた
現時点の登録総数は2515冊となっている
蔵書整理のためにこれを始めた2005年7月段階では登録数987冊だった
13年余でずいぶんと増えたもの、みんな読み切れるかどうかは別事だが…

Shihohkanbukulog

<私の書棚>-*下表の数字は、前が2005年時、後が現在の冊数-

1-文芸-詩・小説・短歌・俳句・古典 -183  -374
2-評論-哲学・思想系       -176  -293
3-評論-歴史・宗教・民俗系   -173  -522
4-評論-文藝・芸術系       -177  -618
5-評論-心理・精神・医療系    - 78  -132
6-評論-自然科学系         - 21  -125
7-評論-政治・経済・法律系    - 49  -198
8-趣味実用系、その他       -103  - 51
9-辞書・事典類          - 27  - 37
10-児童書・参考書・絵本類         - 12
11-DVD・漫画・その他             - 47
12-CD                   - 21

201402

―今月の購入本-2014年02月

◇岡本綺堂「修禅寺物語」Kindle版
◇岡本綺堂「番町皿屋敷」Kindle版
◇岡本綺堂「玉藻の前」Kindle版
◇岡本綺堂「百物語」Kindle版
◇歴史読本編集部「物語 幕末を生きた女101人」 新人物文庫
◇ランドルフ・コールデコット「ハートのクイン」Kindle版
◇倉田百三「愛と認識との出発」Kindle版
◇倉田百三「出家とその弟子」Kindle版
◇小栗虫太郎「黒死館殺人事件」Kindle版

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December 10, 2018

なんだ!! どうしたの…?? コメントが3523件とは-!!??

1209_03

私がBlogを綴り始めたのは2004年の秋だった。

Niftyのcocologが最初で、タイトルは「山頭火つれづれ-四方館日記」とした。
その後、同じ題で、Googleのgoo blogとHatena Diaryが加わり、
三ヶ所にそっくり同じ記事をアップしていた。
ずっと後だが、さらにBloggerまで加えて、4本立てにまでなっていた。

Facebookを始めたのは2011年の秋からで、徐々に重心がそちらの方へと移り、
翌2012年の秋には、ほぼ完全にFacebookへと移行。
それぞれ4カ所のブログは、2013年11月28日付の言挙げを最後に、開店休業となっていた。

そのブログを記録として整理するため、先日、cocologからその一切をダウンロードしてみたところ、
驚くべき事態を招いていたことが発覚!!――
この二週間ほどはその整理のため、PC相手に性懲りもなく奮闘が続いていたのだが……

ほぼ10年間で投稿数は計1633回なのだが、
なんとコメント6997件、トラックバック192件が付されていたこと。
その悉くが、私がBlogを書かなくなってからで、とりわけ2014年と15年に集中しており、
すべてが海外からのものだということ。
しかも、海外からのコメントはまだボツボツと続いており、新しいものでは10月25日付で2件ある。

扨て、コメント総数6997件だが、それが最も集中、なんと3523件にも達しているのが、
ここにシェアした「ひとりはなれてぬかるみをふむ」と山頭火の句を冠した言挙げで、
石川九楊編の「書の宇宙」シリーズとして<顔真卿の劇的な書>を紹介したものだ。

http://santouka.cocolog-nifty.com/alpha/2010/03/post-c587.html

<山頭火つれづれ-四方館日記> Mail/ shihohkan@gmail.com

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December 08, 2018

齢74にしてまったく未知のゾーンへ――

1207_01

イヤ、ビックリ仰天!! 驚き入った!!
齢74にしてまったく未知のゾーンへ――

この数ヶ月、週に一度の<四方館 Body Training>は
金曜日の午前、クレオ西にて、が定番となっているのだが
今日はめずらしく他の2名が休みで、Junkoと私の二人きりとなってしまった

今春、勤務先を退いてようやくフリーの身となった連れ合いのJunkoは
ヨーガの体得にもっぱら励んでいるのだが
その彼女に、私の体幹を矯正.知覚すべく
今日はゆるゆると対座して貰うという仕儀となった

骨盤への重心の掛かり、腰の据わりから背骨の伸び、首そして頭頂部
これが定まった瞬間、予想もしなかったことだが、カッと眼が見開いたのである

その姿勢を保持し、歩いてみる ―― 眼は、見開いたままだ
その変化に、Junkoも気づき、声を上げて驚いている

この感覚、体感は、74年の生涯にしてまったく未知なるもの、初めて感じ得たものだ

まさに、覚醒 ―――――――


201401

今月の購入本-2014年01月

◇藤沢周平「闇の傀儡師 <上>」 文春文庫
◇藤沢周平「闇の傀儡師 <下>」 文春文庫
◇杉田久女「朱欒の花のさく頃」Kindle版
◇結城 浩「数学ガールの秘密ノート/式とグラフ」SBクリエイティブ
◇アガサ・クリスティー「春にして君を離れ」 ハヤカワ文庫
◇結城 浩「数学ガールの秘密ノート/整数で遊ぼう」SBクリエイティブ

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December 06, 2018

予感と徴候、余韻と索引

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古い舞台写真と古いBlogより――

<表象の森>-予感と徴候、余韻と索引-2006.05.03記

生きるということは
「予感」と「徴候」から「余韻」に流れ去り「索引」に収まる、ある流れに身を浸すことだ
と、精神科医.中井久夫は、その著「徴候・記憶・外傷」の
「世界における索引と徴候について」という小論のなかで語っている。

「予感」と「徴候」は、ともにいまだ来たらぬ近-未来に関係している。
それは一つの世界を開く鍵であるが、どのような世界であるかまだわかっていない。
思春期における身体的変化は、少年少女たちにとって単なる「記号」ではない。
それは未知の世界の兆しであり予告である。
しかし、はっきりと何かを「徴候」しているわけでもない。
思春期の少年少女たちは身体全体が「予感」化する。
「予感」は「徴候」よりも少しばかり自分自身の側に属しているのだ。

「余韻」と「索引」にも同様の関係がある。
「索引」は一つの世界を開く鍵である。
しかし、「余韻」は一つの世界であって、それをもたらしたものは、
一度は経過したもの、すなわち過去に属するものである。
が、しかし、主体にとってはもはや二義的なものでもある。

 「予感」と「余韻」は、ともに共通感覚であり、ともに身体に近く、雰囲気的なものである。
これに対して「徴候」と「索引」はより対象的であり、吟味するべき分節性とディテールをもっている。

1206_00

「予感」と「徴候」とは、すぐれて差異性によって認知される。
したがって些細な新奇さ、もっとも微かな変化が鋭敏な「徴候」であり、
もっとも名状しがたい雰囲気的な変化が「予感」である。
「予感」と「徴候」とに生きる時、人は、現在よりも少し前方に生きている、ということである。
これに反して、「索引」は過去の集成への入り口である。
「余韻」は、過ぎ去ったものの総体が残す雰囲気的なものである。
「余韻」と「索引」とに生きる時、人は、現在よりも少し後れて生きている。

前者を「メタ世界A」、後者を「メタ世界B」と名付けたとして、
AとBはまったく別個のものではない。
「予感」が「余韻」に変容することは経験的事実だし、たとえは登山の前後を比較すればよいだろう。
「索引」が歴史家にとっては「徴候」である、といったことも言い得る。
予感と徴候、余韻と索引、これら四者のあいだには、さらに微妙なさまざまな移行があるだろう。

   ――参照-中井久夫「徴候・記憶・外傷」みすず書房

<今月の購入本>-2013年11&12月

201312

◇若杉 冽「原発ホワイトアウト」講談社
◇清水 潔「桶川ストーカー殺人事件―遺言」新潮文庫
◇梶井基次郎.他「全集 現代文学の発見-存在の探求 <上>」學藝書林
◇ベルトルト・ブレヒト「ガリレイの生涯」岩波文庫
◇チャールズ・ダーウィン「種の起源 <上>」光文社古典新訳文庫
◇チャールズ・ダーウィン「種の起源 <下>」光文社古典新訳文庫
◇ニール・シューピン「ヒトのなかの魚、魚のなかのヒト」早川文庫
◇VHS「瞼の母」東映ビデオ

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<July>と<August>=シーザーとオクタヴィアヌス

今日は水曜日-
いつものように九条にやってきた岸本おじさんと
いつものように共に2時間ほどを過ごしたが
近頃些か眼につく彼の衰弱ぶりが、気にかかる……

1205_01

<July>と<August>=シーザーとオクタヴィアヌス -2005.11.02記

 シーザーことユリウス・カエサル-Juliuss Caesar-が暦のJulyにその名を止めたのはつとに知られたことだが、そのカエサルが制定した太陽暦としてのユリウス暦は、ローマで紀元前45年から採用され、以後、より誤差の少ないグレゴリオ暦が制定される16世紀までの長い期間、ヨーロッパ世界に普及していたことになるから、彼の誕生月にその名を残しているのも肯けようというもの。

もう一人、カエサルの後継者でローマ帝国の初代皇帝となったオクタヴィアヌスことアウグストゥス-Augustus Caesar,-もAugust=8月にその名を止めるが、そこに面白いエピソードが一つ挿入されていた。
それまで8月は小の月で30日だったのを、7月と同じ大の月として31日に変えさせたのだという。理由は勿論、カエサルの7月より自分の月が一日少ないのを嫌ったからで、他の月を一日削って調整したらしい。

カエサルの場合は決して自分から望んで名を残したのではなく、彼の死後、贈られたものだが、後塵を拝する権力者というものはその偉大さを競うあまり在世のうちにそれを欲したがる。
同じような歴史的事象にも表と裏ほどに実相は異なることに気づかされるのは愉しいことだ。

201310

<今月の購入本>-2013年10月

◇大岡 昇平「レイテ戦記 <上巻>」中公文庫
◇大岡 昇平「レイテ戦記 <中巻>」中公文庫
◇大岡 昇平「レイテ戦記 <下巻>」中公文庫
◇日本戦没学生記念会「第二集 きけわだつみのこえ」岩波文庫ワイド版
◇広渡 常敏「夜の空を翔ける―広渡常敏戯曲集」三一書房
◇太宰 治「走れメロス」Kindle版


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December 04, 2018

<都会から消えてしまったか…>

家の近く、といっても5分余りは歩かねばならないが、
中加賀屋公園というかなり広い公園がある。
隣の一角にはグランドもあり子どもたちが野球などに興じているし、
園内では毎夏賑やかに盆踊りも繰り広げられている。
時折、この公園を通り抜けて、商店街へと赴くことがあるが、
少なくなったとはいえ、鳩はいくらか見かけるのだが、
雀はもうまったくといっていいほど見かけなくなってしまった。

1204_00

―世間虚仮―<スズメが1/10になった!>2009.02.04記

昨日の朝刊で見たのだが、我々が住む大都会のコンクリートジャングルばかりでなく、野や里においても、スズメはめっきり少なくなったそうだ。

記事は立教大理学部特別研究員三上氏の調査報告に拠っている。
調査は昨年の5.6月に実施。秋田・埼玉・熊本の3県を調査地とし、住宅地や農村や森など5様の生息環境について巣の平均密度を算出した。
この調査に基づき全国の総人口ならぬ総雀数を推定すれば1800万羽になるという。この数値は20年前の2割~5割程度、50年前の’60年頃と比較すれば1/10になったのではないかとされている。

昔々、幼い頃の我が家の前には道路を挟んで広い空地があり、大きな石炭山になっていたが、糸の両端に石礫を結び付けたのを空へ投げてスズメを狙ったり、あるいは煉瓦を組んだ仕掛けに米粒を置いてスズメが掛かるのを待ったりと、よく遊んだものだが、そんな光景も全国津々浦々どこへ行こうとも見ることはできないのだろうか‥。

201309

<今月の購入本>-2013年09月

◇吉村 昭「空白の戦記」新潮文庫
◇吉村 昭「関東大震災」文春文庫
◇吉村 昭「三陸海岸大津波」文春文庫
◇吉村 昭「新装版 赤い人」講談社文庫
◇角田 房子「墓標なき八万の死者―満蒙開拓団の壊滅」中公文庫
◇角田 房子「甘粕大尉」ちくま文庫
◇藻谷 浩介「里山資本主義-日本経済は「安心の原理」で動く」角川新書
◇林 望「謹訳 源氏物語 1」祥伝社

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December 03, 2018

冬はいつ来るのやら…

師走だというのにこのところ20℃近い暖かさが続いている。
週間天気予報によれば、なお3日ほどは高温が続くという。
地球温暖化の原因については<温室効果ガス>の主因説がほぼ確定的とみられるというのに、
G20では、米国のトランプ大統領が昨年6月に<パリ協定>からの離脱宣言をしたままで、以後1:19の構図は変わらず膠着状態のままだ。。

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 ――図はJCCCA-全国地球温暖化防止活動推進センター-による「1950~2100年までの気温変化-観測と予測」


定説を覆す<lesser blain-小脳> -2008.03.18記

別冊日経サイエンス「感覚と錯覚のミステリー -五感はなぜだまされる」のなかの
「小脳の知られざる役割」-J.M.バウアー/L.M.パーソンズ-の小論はかなり関心を惹くものだった。
「little」の二重比較級「lesser」-より劣った、より小さい-些か情けなくなるような語を冠せられた「lesser blain-小脳-」は、ヒトの後頭部、脳幹の上に、大脳半球を覆う皮膚の下に位置する脳組織で、大きさは野球のボールほど、劣ったちっぽけな脳と名づけられているにも拘わらず、これを平たく延ばしてみると、その表面積は、大脳の左右半球の片側に匹敵するほどの広さに匹敵する、というのにまず一驚。

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小脳が運動を司るという仮説は、19世紀半ばに複数の生理学者によって提唱された。小脳を取り除くと身体の動きの統御がうまくとれなくなることが判ったからだ。
しかし最近の研究から、それは過去の常識となりつつある。ここ15年間ほどの最近の研究では、小脳に損傷を負うと、言語や視覚・聴覚など五感にさまざまな障害が起きることが判ってきた。
最近では、小脳がワーキングメモリーや注意力、計画や予定の立案といった知的活動、情動の制御などと関係していることを示す研究が増えている、と著者らは曰う。

触覚刺激に対して小脳はとりわけ活動が活発化するらしい。
その活性化マップは、刺激を受けた体表の位置とその信号を受けとる脳の領域との空間的な位置関係が対応している大脳の場合とは異なって、バラバラに断片化された配置図となっている、という。
この事実に表れていることは、五感の知覚情報などに対し、小脳と大脳が互いに機能分化しているのではなく、階層的な構造を有している、ということになるのだろう。
どうやら小脳は、従来の定説から大きく逸脱して、触覚を中心に五感の知覚情報をコーディネートすることを担っているとみえる。

小論の末尾あたり、とりわけ私の関心を惹いた著者らの作業仮説を惹いておく。
運動機能の統合に関する研究によると、小脳に損傷を受けた人は動きが鈍く単純になる。
これは質の高い知覚情報が得られなくなったことに対処するための合理的な戦略だ。
この考えをさらに敷衍すると、興味深いことに、小脳を完全に取り去るよりも、欠陥のある小脳が機能し続けるほうが、より深刻な問題を引き起こすと考えられる。
感覚情報の制御機構を完全に失ったときは脳の他の組織が補えるが、不完全な制御機構が動いていると、別の領域が質の悪い情報を使おうとする結果、機能障害が続くだろう。
この種の影響によって、知覚情報にうまく応答できない自閉症のような疾病と小脳の関係を説明できるかもしれない。

些か怖くなるよう仮説だが、もしこれらのことがよくよく解明されれば、知的障害者への外科的治療などという行為も近未来起こり得ることになるのかもしれない。

201308

<今月の購入本>-2013年08月

◇池澤 夏樹.他「百年の愚行」Think the Earthプロジェクト
◇ワッパ騒動義民顕彰会「大地動く―蘇る農魂 ワッパ騒動」東北出版企画
◇半藤 一利「昭和史 1926-1945」平凡社ライブラリー
◇半藤 一利「昭和史 1945-1989」平凡社ライブラリー

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<1964>と<2020>-ふたつのオリンピックのあいだで……

1964と2020-ふたつのオリンピックのあいだで……
東京五輪を控えた来年のNHK大河ドラマは
宮藤官九郎脚本による「いだてん-東京オリムピック噺」だそうな
たった二人ぽっちの初参加<ストックホルム-1912->から
前畑秀子らが活躍した<ベルリン-1936->
自国開催の夢も泡と化した<東京-1940->
太平洋戦争下における大空襲と原爆の悲惨-
敗戦から復興へ-そして1964年の東京五輪へと
激動の52年間を涙と笑いで描く、というが…
………はてさて、…………………………………

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-表象の森- 肉筆と明朝体<円谷幸吉の遺書>-2010.07.16記

「父上様、母上様、三日とろろ美味しゆうございました。干し柿、餅も美味しゆうございました。
敏雄兄、姉上様、おすし美味しゆうございました。
克美兄、姉上様、ブドウ酒とリンゴ美味しゆうございました。
巌兄、姉上様、しめそし、南ばん漬け美味しゆうございました。
喜久蔵兄、姉上様、ブドウ液、養命酒美味しゆうございました。又いつも洗濯ありがとうございました。
幸造兄、姉上様、往復車に便乗させて戴き有難ううございました。モンゴいか美味しゆうございました。
正男兄、姉上様、お気を煩わして大変申しわけありませんでした。
幸雄君、秀雄君、幹雄君、敏子ちゃん、ひで子ちゃん、良介君、敦久君、みよ子ちゃん、ゆき江ちゃん、光江ちゃん、彰君、芳幸君、恵子ちゃん、幸栄君、裕ちゃん、キーちゃん、正祠君、立派な人になって下さい。
父上様、母上様。幸吉はもうすっかり疲れ切つてしまって走れません。
何卒お許し下さい。気が休まることもなく御苦労、御心配をお掛け致し申しわけありません。
幸吉は父母上様の側で暮らしとうございました。」
   ――円谷幸吉 -1968/01/09

Wikipediaの円谷幸吉の項によれば、その挫折と自殺について、
‘64年の東京五輪のマラソンで栄光の銅メダルに輝いた円谷幸吉は、次の目標を次の「メキシコ五輪での金メダル」と宣言した。
しかし、その後は様々な不運に見舞われ続けた。所属する自衛隊体育学校の校長が円谷と畠野の理解者だった吉井武繁から吉池重朝に替わり、それまで選手育成のために許されて来た特別待遇を見直す方針変更を打ち出した。
その上、ほぼ決まりかけていた円谷の婚約を吉池が「次のオリンピックの方が大事」と認めず、結果的に破談に追い込んでしまう。
直後に、体育学校入学以来円谷をサポート、婚約に対する干渉の際も「結婚に上官の許可-「娶妻願」の提出-を必要とした旧軍の習慣を振り回すのは不当だ」と抵抗した畠野が突然転勤となり、円谷は孤立無援の立場に追い込まれた。
さらに円谷は幹部候補生学校に入校した結果トレーニングの時間の確保にも苦労するようになる。その中で周囲の期待に応えるため、オーバーワークを重ね、腰痛が再発する。
病状は悪化して椎間板ヘルニアを発症、’67年には手術を受ける。病状は回復したが、既に嘗てのような走りが望めるような状態ではなかった。
‘68年1月9日、カミソリで頸動脈を切って自死した。 
     --Wikipedia「円谷幸吉」

この美しくも悲痛このうえない遺書を採りあげて、石川九楊は著書「文字の現在、書の現在」のなかで、肉筆とそれが活字となった明朝体との、表象のあらわれとしての差異について論じている。
野坂昭如が「円谷の実、三島の虚」において、「自衛官として自殺した円谷幸吉のそれを、新聞で読んだ時、何という凄まじい呪いであるかと、受けとった。」と書いたように、
肉筆で書かれた遺書が、活字の明朝体に転換された場に、否応なく出現してくる呪の深さ、その衝撃といった表象の位相がここにはある。
円谷が肉筆で描いたものは、周囲を取りまく人々の好意と善意への率直な感謝と、その期待を裏切ることへの「わび」であったにちがいない。ところが、いったん、この遺書が明朝体に転換されるや、怨みと呪いに満ちた陰画の世界が現前する。
「美味しゅうございました」のリフレーンが、ガソリンのように食物を給油され、車のように走れ、走れと急き立てられたことへの怨みの歌と化してくる。
最後の一行「幸吉は父母上様の側で暮らしとうございました」もまた悲痛な叫びであると同時に、人間としてわずかの望みさえ奪われてレーシング・マシンと化せられたことへの呪いの韻きをもっている。
むろん円谷自身は怨みの遺書を残そうとしたわけではない。
感謝や詫びの言葉の背後に、本人すら気づかぬほどに密かにしのびこんでいた怨みや呪いを、明朝体が外被を剥ぎとって露わにしたものに他ならないのである。

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<今月の購入本>-2013年07月

◇一橋 文哉「未解決―封印された五つの捜査報告」新潮文庫
◇増田 義郎「沈黙の古代遺跡-マヤ・インカ文明の謎」講談社+α文庫)
◇倉田 喜弘「文楽の歴史」岩波現代文庫
◇陳 舜臣「中国の歴史 <6>」講談社文庫
◇陳 舜臣「中国の歴史 <7>」講談社文庫
◇陳 舜臣「中国の歴史-近・現代編 <1>」講談社文庫
◇陳 舜臣「中国の歴史-近・現代編 <2>」講談社文庫
◇永井 隆「長崎の鐘」Kindle版
◇永井 隆「この子を残して」Kindle版
◇永井 隆「ロザリオの鐘」Kindle版

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December 01, 2018

死ぬときはひとり

  生きることをやめてから
  死ぬことをはじめるまでの
  わずかな余白に‥‥

<死ぬときはひとり> -表象の森- 2006.05.01記
    ――― 菅谷規矩雄「死をめぐるトリロジイ」より

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 私にとってはかけがえのない書のひとつである「詩的リズム-音数律に関するノート」を遺した詩人の菅谷規矩雄は、1989(H1)年の暮も押し迫った12月30日に53歳の若さで死んだ。
直接の死因は食道静脈瘤破裂、肝硬変の末期的症状を抱え、死に至る数年は絶えず下血に悩まされていたという。
この年の春頃からか、彼は上記の3行を冒頭に置いて「死をめぐるトリロジィ」と題した手記を遺している。トリロジィとは三部作というほどの意味だが、古代ギリシアでは三大悲劇を指したようだ。

  悲しみはどこからきて、どこへゆく。
  死は、どこではじまって、どこで終るか。
  胎児は<生れでぬままの永世>を欲している。

 死ぬときはひとり―――
いまここにいたひとりが、いなくなってしまったとしたら、それはそのひとが消えてしまったからではなく、どこかへ行ってしまったからだ。
死がいなくなることであるなら、死んでもはやここにいないひとは、どこかへ行ってしまった、ということなのだ。
どことさだかにできずとも、どこかへゆく、そのことをぬきにして、死をいなくなることと了解することは、できないだろう。
じぶんにたいして、じぶんがいなくなる――ということは了解不能である。
だから、わたしは、<いま・ここ>を「どこか」であるところの彼岸へ、やはり連れ込みたいのだ。
どこへも行かない。この場で果てるのだとすれば、死とはすなわち物質的なまでの<いま・ここ>の消滅である。
だから<いま・ここ>を、あたうかぎりゼロに還元してゆけば、その究みで<わたし>はみずからをほとんど自然死へと消去してゆくことになる。
彼岸ではなく、どこまでもこちらがわで死を了解しようとすれば、それは<いま・ここ>の成就のすがたなのだとみるほかはあるまい。
外見はどのようにぶざまで、みすぼらしくみにくくとも、死は、私の内界に、そのとき、<いま・ここ>の成就としてやってきているのだ。
生きていることは悪夢なのに、なお生きている理由は、ただひとつ、死をみすえること。
死が告知するところをあきらめる-明らめる-こと。

<今月の購入本>-2013年06月

201306

◇鈴木 淳「維新の構想と展開 <日本の歴史>20」講談社
◇陳 舜臣「中国の歴史 <1>」講談社文庫
◇陳 舜臣「中国の歴史 <2>」講談社文庫
◇陳 舜臣「中国の歴史 <3>」講談社文庫
◇陳 舜臣「中国の歴史 <4>」講談社文庫
◇陳 舜臣「中国の歴史 <5>」講談社文庫
◇一橋 文哉「未解決―封印された五つの捜査報告」新潮文庫
◇伊藤 遊「鬼の橋-<福音館創作童話シリーズ>」福音館書店
◇和辻 哲郎「孔子」Kindle版
◇アルチュール.ランボー「ランボオ詩集」Kindle版
◇宮沢 賢治「雨ニモマケズ」Kindle版
◇萩原朔太郎「月に吠える」Kindle版
◇武田 祐吉「古事記 03 現代語訳」Kindle版
◇武田 祐吉「古事記 04現代語訳」Kindle版
◇鴨 長明「方丈記」Kindle版
◇河口 慧海「チベット旅行記」Kindle版
◇高神 覚昇「般若心経講義」Kindle版
◇知里 幸恵「アイヌ神謡集」Kindle版
◇西田幾多郎「善の研究」Kindle版
◇小林多喜二「蟹工船」Kindle版
◇中原 中也「山羊の歌」Kindle版
◇中原 中也「在りし日の歌」Kindle版
◇三木 清「親鸞」Kindle版
◇折口 信夫「死者の書」Kindle版
◇夢野 久作「少女地獄」Kindle版
◇「日本国憲法」Kindle版
◇佐藤 秀峰「ブラックジャックによろしく <1>~<13>」Kindle版

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